from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

日だまりで小説を読む

子どもが先に起きた。「はやくおきよう」と言われてもたもたしていると、先に居間に行ってテレビを点け、「ゲキレンジャーやってる」と興奮気味にトイレに言いに来た。見に行くと、野性的なゲキレッドがゲキブルーに訓練受けていた。ゲキヌンチャクが出てきて、昨日作った紙のゲキヌンチャクを持ってどうやって使うのかを真剣に見ていた。戦いが始まって、3人が合体し、ゲキトージャーになると、「おんなじだね」と言いながら昨日作ったゲキトージャーを持ってきた。ゲキレンジャーが終わったので「テレビを切るよ」と言うと「かめんライダーでおー、みたい」と。仮面ライダーは幼児向けには作られていないので、すぐに飽きてゲキヌンチャクで遊び出す。振り回して「こわれちゃった」と言いに来る。「壊れたら自分で直さないと」「なおせない」「自分でやって」「できない」。
テレビを見終わってもゲキレッドなりきり遊びをし続けていた。「図書館に行ってくるよ」「ぴぽくん、かりてきて」「借りてこない」。後で「としょかんにいく」と言い出したが遊びをやめない。「じゃあ、行ってくるね」と出かけようとすると、「いっしょにいくぅ」と言って追いかけてきた。先に降り自転車を出しているとやってきた。無視を自転車に乗ると走ってついてきた。ついてこれなくなって、立ち止まったので自転車を止めて待っているとまた走ってきた。昨日の夜から急に気温が下がったようで、自転車の速度を上げると冷たい風が吹きつけた。
図書館に着くと、ビデオコーナーに走っていった。色々物色したあと、「このウルトラマンみたい」とウルトラマンティガのDVDを持ってきた。「これは借りられないよ。ここで見るんだよ」「みたい」。珍しくビデオブースが空いていたので、DVDを借りる手続きをし、DVDをセット。「一人で見られる?」「みられる」。近くの雑誌コーナーで月刊誌を読んでいるとでかい声で「パ〜パ」。「何?」「はじめにもどった」「ウルトラマンティガは出てきたの?」「でてこない」「どうする?」「もうみない」。「ぴぽくん、さがしにいこう」と言って絵本コーナーに連れていかれた。パソコンで検索すると貸出中。「きょうも貸出中で借りられないよ」「え〜」。適当に絵本を選んでいると「これよんで」とアンパンマンの紙芝居を持ってきた。話聴かせコーナーで紙芝居をセットし、アンパンマンの紙芝居を読む。
うちに戻ると、妻は本を読んでいた。「こっち、掃除してないじゃん」「この本が面白いから」。日が差し込んで暖かい窓際に座って借りてきた文藝春秋別冊を読む。この前借りて読んだ重松清さんの「バス、デッドエンド」の続きを読む。潮騒が聞こえる生活に憧れて埋め立て地のマンションを購入した一家の物語。高校生二年生の女の子の視線で物語が語られる。面白いので一気に読み終えたが、夜中に車が走っているという謎の空き地のことはまだ明らかにならないまま、「以下次号」とあった。ほかに面白いものは最初からめくっていくと馳星周さんの「9.11倶楽部」という小説があった。これも読み進めるとなかなか面白い。新宿で救命士をやっている主人公が通報で駆けつける少女が倒れていて、その少女を救急車に運び入れると、近くにいた少年たちに襲われる。「お昼だよ」と妻に声を掛けられた。
昼食後、子どもに絵本を読んでとせがまれた。

ツリーにやどったおほしさま (児童図書館・絵本の部屋)

ツリーにやどったおほしさま (児童図書館・絵本の部屋)

2時前に、妻は子どもを連れて、友だちと一緒に遊ばせると言って体育館に連れて行ったので、「9.11倶楽部」の続きを読む。また、しばらく経ったある日、飲んで帰る途中、その仲間の少年の一人に声を掛けられ、少女を助けてくれと頼まれる。少年たちの住んでいるアパートに行くと、少女がまた貧血でベッドに横になっていた。あとで、少年たちは、不法滞在していた中国人たちが置いていった子どもだと分かる。知り合いの医者に頼んで少女を診てもらったり、少年が働いている修理屋に保護者だと名乗り出たりして、少年たちと親しくなっていく。以下次号。
5時半頃、妻は友だち母子を連れて帰ってきて、夕飯を作り出した。子どもたちは、くじらつりだと言って、紙とレジ袋でくじらを作り、遊んだ。8時頃、友だち母子は帰っていった。
お風呂に入ったあと、放っておいたら、絵本を持って寝室に行った。しばらくして見に行くとすでに寝ていた。