from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

北朝鮮の核実験(4)

livedoorニュース「仮定の原爆開発期間に、ノー」。

久間章生防衛庁長官は25日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演した。非核3原則を維持することを改めて強調し、ミサイル防衛システムの構築を前倒しすると共に、防衛庁の「省」への昇格によって、緊迫する北朝鮮の核開発問題に対応したいと説明した。
朝鮮半島の非核化について、久間防衛庁長官は「米国だけでなく、中国・ロシアとも連携して、北朝鮮が早く六カ国会議に戻れるように努力する」と語った。その一方で、2011年度を予定しているミサイル防衛システムの構築を前倒したい意向を表明。海上のイージス艦に搭載し、大気圏外で迎え撃つスタンダード・ミサイル3(SM3)と、標的を外した場合に、地上に配備するパトリオット3(PAC3)で撃墜する体制の整備を急ぐと述べた。
また、自衛隊を取り巻く環境の変化に応じるために、防衛庁防衛省(または国防省)に昇格させて、政策官庁として位置づけたいという。久間防衛長官は「省として政策を海外に開示し、透明性を確保することで国外からの理解を得る」と説明した。

北海道新聞ミサイル防衛」。

SM3は海上自衛隊イージス艦四隻に搭載される予定だが、うち二隻は訓練や定期点検のため常時使用できず、残り二隻だけでは「日本全土を二十四時間、三百六十五日カバーすることは無理」(防衛庁幹部)。常に迎撃可能な態勢を取るには最低でもイージス艦十六隻が必要だが、財政難の中で実現性は乏しい。
一方、地上配備のPAC3は航空自衛隊入間基地(埼玉県)、同岐阜基地岐阜県)、同春日基地(福岡県)の高射部隊に配備される方向。これらは「政治、経済の中枢」(大野功統防衛庁長官)の首都圏などを守るためのもので、北海道など地方は対象外。つまり一兆円もかけながら全国を常時カバーできないシステムなのだ。
迎撃ミサイルの信頼性にも疑問が残る。政府はSM3は七回中六回、PAC3は十二回中十回成功したという米国の実験結果を公表したが、これらは「おとり弾」を使わないなど実戦に即した実験ではない。タイプは別だが、米国では地上配備型ミサイルの実験失敗が相次ぎ、関連予算が削られたりもしている。