from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

韓国大統領への冷遇

JMM『「盧大統領訪米と北朝鮮」From Kramer's Cafe』。

大歓待された小泉首相とは打って変わって、先週ワシントンを訪問した盧武鉉ノ・ムヒョン)韓国大統領への冷遇は対照的であった。ブッシュ大統領との会談でも親密度は感じられず、北朝鮮への対策や統制権移譲問題でも両国の溝は埋まらなかった。
現在米韓関係はお世辞にもよいとはいえない。数年前から盛り上がった韓国内での反米感情の高まりに米国関係者はショックを隠し切れず、在韓米軍のある将校がくやし涙を流しながら「私たちは韓国の安全のために身を投げ出しているのにどうして嫌われるのか」とインタビューに答えていたのを思い出す。
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日本も金融制裁に踏み切ったが、実は北朝鮮の態度を変えさせるには、現在行われている経済制裁や口座凍結の逆、つまり北朝鮮との通常貿易を増やすことが必要だと専門家の間では認識されている。友好もしくは不可侵条約を結べば敵から攻撃される脅威は減り北朝鮮はミサイルや核を開発する必要がなくなる。北朝鮮を世界経済の中に組み込み、北朝鮮の経済を向上させることで闇市場へのウランプルトニウムの拡散も押さえられる。貿易通常化によって北朝鮮を地域的脅威から変換させることができると考えられている。この点では韓国や中国も根本的には共通した認識をもっている。更に中国が恐れているのは、ミサイル防衛計画の前倒しや防衛力強化を進め、しかも先制攻撃の議論まで飛び出した日本の今後である。以前ある日本政府高官が「何かあったときには、米国に北朝鮮をたたいてもらう」と発言したのを聞いたことがあるが、国境から程近いところに首都ソウルを抱える韓国や中国の反対で米国が北朝鮮を攻撃することはほとんど不可能である。