from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

福井総裁の辞任は不要

森永 卓郎氏:ゼロ金利解除後の株価の行方」から。

福井総裁自身に資質の問題がある。
先日大きな問題になった村上ファンドへの資金拠出だけではない。6月29日には、民主党の質問によって、福井総裁が12万ドルもの米ドル建て定期預金を保有していることが明らかになっている。いくらなんでも、「それはないよ」と言いたくなるではないか。これは、金額だけの問題ではない。
為替というものは何で決まるかを考えてほしい。短期で見れば、為替市場への介入、中長期は資金供給量で決まる。市場介入はもちろん日銀が行う。そして、資金供給の伸び率をコントロールするのも日銀である。
つまり、短期でも中長期でも、為替をコントロールできるのは、基本的に日銀だけなのである。その総裁が、外貨資金を持っていていいはずがあろうか。誰がどう考えてもおかしいではないか。
村上ファンドについても、2月に解約した理由として、「村上君の志が変化した」と福井総裁が発言しているが、そんな話を信じる人はいない。村上氏の志は昔から変わりようがないことは誰でも知っている。
おそらく、村上氏の逮捕が迫っているという情報が流れてきたために、解約を申し入れたのだろう。それはそれで、インサイダー情報の利用として問題になるところである。
だが、そこには、もっと大きな問題がある。日銀は3月に量的金融緩和を解除したことを忘れてはいけない。そうなると、福井総裁は直前に売り抜けたことになるのではないか。むしろ、そちらのほうがインサイダー問題として重大だと思うのだ。

四国新聞社「福井総裁の辞任は不要/小泉首相」。

小泉純一郎首相は14日、ヨルダンで同行記者団と懇談し、福井俊彦日銀総裁について「総裁として見識を発揮し、職務をしっかりと推進してほしい」と述べ、辞任は必要ないとの考えを示した。