from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

不便が当たり前じゃなくなった国

便利になりすぎ、都市住民の大多数がちょっとでも不便を感じると不快を示すようになった。
異国の客「街頭民主主義、社会サービスの質 その3」から。

日本だと、駐車場から車が出せないのはゆゆしき事態ということになるだろう。いわゆる「あってはならないこと」だ。
サービスを提供する側に対して要求が厳しい社会といえる。
それを防ぐために多くの人員が要所要所に配置されている。
だから日本の機械は壊れないし、すべてがスムーズに運ぶ。
その分はもちろんコストに跳ね返る。

JMM『「『我』世代」:現地メディアに見る中国社会』から。

そんなこんなで北京に戻ってくると、空港でタクシーの乗車拒否には遭うわ、やっと捕まえたタクシーの運転手には遠回りされるわ(しかし、これは悪気があったわけではなく、彼はそっちの方が近いと信じて疑っていなかった…ので、ハンドルを握ったまま持論を曲げない彼と車内で大論争を繰り広げたのだった)、家の前は道路工事でホコリまみれだわ(今年の旧正月後に出来上がった歩道を掘り返してどうするのだ?)、2ヶ月前に換えたばかりの廊下の電球は出発の日に切れたまんまだわ(たぶん、中国の不安定な電圧が原因)、夜仕事を終えて顔を洗って寝ようとすると断水しているわ……一つ一つは誰もがどこでも経験するささいなことだが、疲れて帰ってきて一挙にそれらに直面させられるとかなり参るのは確かだ。首都北京ですらこうなんだから、中国では本当にタフでなければ生きていけない。