from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

ダ・ヴィンチ・コード

JMM『「ハリウッドとカトリック」from 911/USAレポート』。

映画の出来栄えに関しては、複雑なプロットを良くまとめたという点では及第点なのではないでしょうか。
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ですが、私には不満が残りました。まず一つは、カトリックに対する姿勢です。ストーリーの主要な部分が教義に関わる問題で、これがカトリック教会への挑戦であることは仕方がないとしても、作中でバチカンがあたかも殺人を仕掛けているような描写があるのは、カトリック側としては見過ごせないのでしょう。原作は、今風に言えば正しく「トンデモ」本であって、読む人も一定程度は「トンデモない」と思いつつ、 斜に構えて楽しむことができるようですが、映像となると「シャレにならない」と言わざるを得ません。
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宗教保守主義に対する告発や論争は行わずに、カトリック叩きをする、それは何故なのでしょう。そこには、穏健ユダヤ系と、プロテスタント系のリベラルが「何となく手を組んでいる」構図があるように思います。この映画ではユダヤ系の人材はそれほど表面には出てきてはいません。ソニーの一部門が製作していますから、大ざっぱに言えば日本資本の映画なのでしょうが、実際に製作をしているスタッフには相当数ユダヤ系の人々が絡んでいます。