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子育ての日々の断片を書き綴る

農村問題

中国ビジネスのススメ『「学士様」の農村就職』から。

日本と同様、大学を卒業した「学士様」は、農村で汗水たらすより、都会でかっこいい仕事をしたがる傾向にあるため、中国でも農村の人材不足は深刻なようです。
こうした状況を打開するために、北京市政府は「超氷河期」の就職戦線に苦しむ、新卒の学生に目を付けました。村長に当たる村民委員会主任や、共産党支部の補佐役など、北京市内の農村の幹部職、約2,000人分を用意し、大学卒業予定者に募集をかけたのです。
この目論見は見事に当たり、約2,000のポストに1万1,354人の大学卒業者が殺到、6倍近い狭き門となったそうです。応募者の中には、北京大学や北京人民大学など、超エリート大学の学生も多数いる、とのことですので、今回の試みは、中国最高峰の頭脳を農村の発展に生かす、というすばらしいモデルケースになるのではないでしょうか。
ただ、この企画には裏があります。大学卒業者は農村の幹部を3年間務めると、その後、政府機関や国有企業などへの就職が優遇される、という特典が付くそうです。
そーかー、やっぱり。応募した学生たちの目的は、祖国最大の問題である三農問題を解決するべく、大学で習得した高度な知識を、農村の発展にささげる、という純粋なものではなくて、3年後の政府機関や国有企業への就職、という、ヒジョーに現実的なものだったのね。
ま、動機はともあれ、優秀な「学士様」が3年間とはいえ、村の発展に尽力してくれる、というのは、農村にとってはありがたいことです。優秀な人材がいれば、農作業の効率化や、企業の誘致など、いままで思いつかなかったような様々なアイデアが出てくるかもしれません。

メルマガ<チャイナ・ウォッチング>「中国農村事情」から。

江蘇省のある豊かな農村では今月から全国の草の根幹部向けに無料の研修を提供している。同村の幹部によると、今後5年間にわたり1万人の農村幹部向けの研修予算として2500万元(約3億7千万円)を計上、その目的は、中国一豊かといわれる同村の経験を他の地域の人たちに学んでもらうことにあるとしている。
農村への富の分配に政治生命をかけて取り組もうとしている中央政府の呼びかけに応えて、今後もこうした農村部の底上げに向けた動きが各地で生まれることになるのだろう。しかし、いくら技術を学んだとしてもその効果が出るまでには時間がかかる。はたして、そこまで待てる余裕が農村部にあるのだろうか。ある程度豊かなところであれば問題ないかもしれないが、貧しい農村の場合、より直接的な方策を講じない限り、村人の生活はいっこうに改善しない可能性がある。
さらに、農民が本来の農を忘れて手っ取り早く現金を獲得する道に走る可能性もある。同じくシャンハイ・デイリーの記事によれば、山東省のある村では農地をつぶして墓地に換え、それを販売するという商売が流行っているという(4月11日付「はびこる違法な墓商売で儲ける人間を罰せよ」)。