from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

漂流する

また真冬並みの気温に戻った。朝、日差しはあったが、風が強くて震える寒さ。
子どもを自転車に乗せると「さむい〜。てぶくろは?」「持ってこなかった」「え〜、なんでえ〜」「ポケットに手を入れればいいよ」「おちちゃうよ」。「大丈夫だよ。すぐに着くから」と答えて、寒がる子どもをなだめて、保育園に急いだ。
保育園から帰ってくると、玄関脇に置いてある生協の保冷ボックスの蓋がなくなっていた。先週なくなって補給してもらったばかりだった。鞄を持ってバス停に向かう途中、小走りに歩いていると向こうの方に蓋が落ちているのが見えた。風で巻き上げられ、通路の壁を越えて下に落ちたようであった。部屋に戻っている時間がないので、自転車置き場に置いてある自転車の買い物かごに蓋を入れて、バス停に向かおうとしたときに妻が降りてきた。いつものバスに乗り遅れ、次のバスを待ったが、冷たい風が吹く中、10分ほど待たねばならなかった。
帰り道、ラジオでニュースを聞いていると、午後雪がちらついたと言っていた。
妻が残業で子どもを迎えに行った。子どもに声を掛けると「ママは?」と聞いてきて「ちょっと遅くなる」と言うと、拗ねて帰り支度をしようとせず、つっ立ったまま動かない。保育士さんに声を掛けられて渋々ジャンバーを着た。
帰ってきてからはぐすることはなく、ちゃんと夕飯を食べた。夕飯後、片付けをしていると、NHKテレビで「追跡! 謎の漂流ダコ 厳冬 日本海」が始まり、 見入っていた。

冬、島根半島沖の日本海を奇妙な生きものが漂います。 体の大きさ70センチほどのムラサキダコです。一般的なタコとは違い、一生のほとんどを沖合の海面近くを漂いながら過ごします。生きた姿を見ることすらむずかしく、その暮らしぶりは謎に包まれていました。
今回、体の色や形を自由に変える姿や巨大なマントのような膜を広げて行うふしぎな行動、卵を特異な方法で守る様子などの撮影に成功しました。謎に満ちた漂流生活を送るムラサキダコに迫ります。

面白いタコだった。オスの体長は2.5cmぐらいしかない。夫婦揃って漂っていると鮫なんかに食べられているから、オスは大きくならないのはということだった。このタコを見ていると、なぜかオーム貝のことを思い出した。オーム貝は、タコやイカと同じ頭足類なのだ。