from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

耐震偽造

毎日新聞耐震偽造:伊藤元長官が小嶋社長を国交省幹部に紹介」。

自民党衆院議員の伊藤公介・元国土庁長官が、耐震データ偽造問題で建築主として国土交通省から聴取を受けている不動産会社「ヒューザー」(東京都千代田区)の小嶋進社長を、「友人が困っている」として、問題の公表2日前に国土交通省幹部に引き合わせていたことが分かった。「今さら建物を壊さなきゃいけないというのは困る」と話す小嶋社長と同席し、伊藤元長官は「何とか考えてもらえないか」と要請したという。多くの居住者の安全を脅かす問題の公表前に、政治家が業者とともに監督官庁に介入していた疑いが出てきた。

構造計算と耐震診断技術者のブログ「耐震強度偽造−姉歯(あねは)建築設計事務所」から。

実際に建物を所有し生活する施主以外のデベロッパーや意匠設計事務所等が、構造計算の仕事を外注する場合、どうしても目先の利益確保のため、建物コストを下げ安い金額で設計・販売しようとします。安ければ売れます。賃貸にするにしても利回りがあがります。
消費者・住人は建物の構造についてはほとんど無知ですから、そんな事を聞いてくる人はあまりいません。だいたい構造計算って言葉すら知らないのですから。
あとは確認審査を上手くごまかせれば超ローコストマンションの出来上がりです。消費者は安く買えたと喜び、企業は儲かります。
こんな事が今までずっと行われてきたのです。だれも気づかないから上手に手を抜いて仕事をした人が勝ちです。まじめにやると過剰設計だ、仕事が遅いと言われ仕事が来なくなる事もあります。
・コストをやすく出来る構造技術者がいい技術者と言う風潮。
・仕事を確保するためには、仕事の発注者にとって有利な設計をしがちになる。
この問題は、ほとんどの構造技術者が感じている事で、それを技術者のモラルで突っぱねているのが現状です。まじめに仕事をすればするほど貧乏になる。
結果、続けて行けなくなった事務所は廃業し、まじめな技術者が減っていく悪循環。