from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

ブッシュは政治的に死に体

JMM『「迷い続ける季節」from 911/USA』から。

スーパーのレジ横で売られている低俗な芸能タブロイド誌などでは、「ブッシュは人格が崩壊して、セラピストにかかりっきり」などという大きな文字が躍っています。911以降ブッシュを持ち上げて国粋主義を煽ってきた業界も、見限るとなると実に逃げ足は速く残酷です。
そんなわけですから、米国メディアの「京都会談」の扱いは本当に小さなものでした。ブッシュ=小泉の「金閣寺の散策」も、ローラ夫人の「お習字」もほとんどTVでは流れていません。外国の元首に日本文化を体験させるというのは、本来はその国のメディアを通じて幅広くその国の人々に、日本文化を知ってもらうというのが目的のはずです。
ですが、その元首が「政治的に死に体」になりつつあり、その国のメディアが無視をしている状況での「観光」というのは完全に私的な供応になってしまいます。その昔にレーガン大統領が来日の折、中曽根首相(いずれも当時)が、「日の出山荘」や「座禅」でもてなしたということが話題になりました。日本側では、今でも「必死にもてなして、日米関係に役立った」という印象を持っているかもしれませんが、そのレーガン大統領の死去に当たっては、「あの日本での過剰な接待を受けたのは大統領としての汚点」などという「歴史の評価」がされていたのです。