from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

政治介入

立花隆の「メディアソシオ-ポリティクス」「NHK番組改変の取材メモ流出で問われる報道のい使命と政治介入」から。

毎日新聞(8月2日)の報道によると、このニュース漏洩に自民党は大いに怒った。これまでの政治家側の主張がみんなウソっぱちだったとわかった上、政治家がNHKに対して圧力をかけるのが日常茶飯事になっているということがバレてしまったことに怒ったらしい。「月刊現代」にテープ(記録)を流したのは朝日新聞の内部者にちがいあるまいということで、今後、自民党役員は朝日新聞の取材を拒否するということを、役員会で機関決定したのだという。
これはもう唖然とする対応という以外ない。このような恥ずべき事態(公共放送への自民党中枢幹部の圧力の日常性)がバレたら、まずは、形ばかりではあっても、申し訳ないという表情をしてみせるのが当然なのに、居丈高に今後の朝日新聞に対する取材拒否を叫ぶとは何事だろう。本末転倒というしかない。
さらに唖然とするのは、自民党から取材拒否を通告された朝日新聞側でも、政治が大きく動こうとしているこの時期に自民党を取材できなくなったら、新聞の死活にかかわる事態ということで、社内でニュース漏洩者をいち早くつきとめて、そのクビをさし出すことで自民党と手打ちをはかろうという動きが政治部を中心として着々と進行中という。