from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

『山極壽一×関野吉晴「サル、ゴリラ研究から現代社会を考える」』を聴きに行った

6時に起床。

朝ごはんを食べ、洗濯物を干すために窓を開けると、零下の気温。

息子を起こして、早くシャワーを浴びるように声を掛けた。

息子がシャワーを浴びだしてから、うちを出た。バス停に着く前にバスがやってきて、滑らないように気をつけて駆け足。なんとか間に合った。

駅を出て歩いて行くと、まだ雪がところどころ残っていて、1回足を滑らせた。

会社に着いて、チョコボールを食べながら、「邪悪」を読んだ。まだ面白くない。

5時40分頃に会社を出ると、冷たい北風が吹いていて、すごく寒かった。

駅の中で蕎麦を食べ、スーパーで少し買い物をしてから、講演の会場に向かった。開演20分前だったが、すでに8割席が埋まっていた。今日はテーブルもなく、席もいつもより多かったにもかかわらず。いつもより、山極さんのファンなのか、年配の女性が多いように思えた。

ゴリラと人間の類似、違い。話は非常に面白かった。

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ゴリラを観察している間に、人間は変なゴリラに過ぎないと思うようになった。
ゴリラは、オラウータンチンパンジーとともにヒトの仲間。

人類は、古く700万年前にアフリカで誕生し、熱帯雨林からだんだん草原へと出て行ったが、食料が分散し、逃げ込む場所がないから、常に肉食獣に狙われ、幼児死亡率が急激に上昇した。この時、多産という能力が身についた。ある一定期間に何度も子どもを産むということで、多産になっていった。授乳期間を短くすれば可能になるんです。お乳をやらなければ、次の妊娠が可能となり、そうすることで、出産間隔を縮めた。人間は、こうして、一生の間にたくさん子どもを産むようになった。

ゴリラから見た人間の子どもの不思議な特徴
・大きな赤ちゃん
・赤ちゃんはよく泣く
・赤ちゃんはよく笑う
・お母さんにつかまれない
・乳離れが早い
・成長が遅い
ゴリラは、小さく産んで大きく育つ。3年間お乳を飲む。1年間は赤ちゃんを離さない。赤ちゃんはなかない。

なぜ人類は、重い赤ちゃんを産むか。人間の赤ちゃんは体脂肪率が15~25%ぐらいで、類人猿の5倍もある。それは大きな脳のため。人間の子どもの使命は、成長期に脳を大きくすること。生まれて最初から栄養が滞ると、脳の成長が危機にさらされるので、脂肪を蓄えて、それが滞らないようバッファを作っていると考えられる。人間の脳は3段階で発達する。1年で2倍となり、5年で大人の脳の90%となり,12~16歳で大人の脳になる。ゴリラは、4歳で2倍になり、それで終わり。500ccです。人間の脳は、生まれた時はあまりゴリラと変わらないのに、3段階の発達で、大人になるとゴリラの8倍になる。人間の子どもがなかなか身体的に発達しないのは、脳の発達を優先するから。ところが、「思春期スパート」といって、人間は、脳の発達が完成する12歳から16歳ぐらいでエネルギーを身体に回せるようになり、一気に成長速度が加速する。女の子は爆発的な繁殖力を獲得し、また、同時に、学習によって社会的能力を身に付ける。 

思春期スパート
・思春期に成長速度が増加する
・脳の成長に身体が追いつく
・女子(10-18歳)
・男子(12-21歳)
・繁殖力を身につける時期
・学習によって社会的能力を身につける期間

共感は共同保育と食物の共有によって生まれた。
複数の家族が集まって共同生活をしだして、人間の社会ができた。

言葉の発明と脳容量の増大は関係ない
脳容量が現代人並みの大きさに達するのは約40万年前。
言葉をもつようになり、外部記憶が可能になって、脳容量が増えなくなった。

人間の集団規模とコミュニケーション
10~15人 共鳴集団:言葉がいらない
30~50人 一致して動ける集団:顔と性格を熟知
100~150人 信頼できる仲間:顔と名前が一致
それ以上になると、何かの指標が必要

9時半過ぎに終って、10時過ぎに帰宅。息子はネットゲームをやっていた。買ってきたもので簡単に夕飯を食べ、シャワーを浴びた。