from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

アンチ自民の選挙だった

マル激トーク・オン・ディマンド『データから見えてくる「やっぱり自民党は終わっていた」』から。

今回の選挙では、05年の郵政選挙で小泉自民党を支持した都市無党派層票の大半が民主党に流れた。そのことは、首都圏、愛知、大阪などの3・5人区で自民党が辛うじて一議席を死守しているのに対し、民主党は軒並み複数議席を獲得していることを見ても明らかだ。
しかし、地方・農村票などの自民党の伝統的支持層が、小泉構造改革の影響で自民党から離反したとの説明に対して森氏は、自民党の支持基盤の崩壊は既に小渕・森政権時代から継続的に起きている現象であり、小泉政権の5年間は首相の個人人気によってそれが覆い隠されていたが、今回それが改めて表面化したに過ぎないと説明する。
実際、今回の選挙で自民党の絶対得票率(有権者数に対する得票数の割合)は、獲得議席が49だった04年の参院選の19.21%と比べても1.4ポイントしか下がっていない。伝統的自民支持層に長期減少傾向があることは否定できないが、特に今回の選挙でそれが一気に加速したとの事実は、データを見る限りはうかがえない。
今回の選挙で地方・農村票の自民党離れの象徴のように言われている一人区を見ても、自民党の獲得議席は29選挙区のうち6議席にとどまるが、得票率では17議席を得た民主党の8割強を得ている。テクニカルな理由から議席配分には大きな開きが生じたが、得票率を見る限りは、自民と民主にそれほどの大差は無い。