from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

反日デモの影響

nikkeibp.jpの『反日デモの「影響」はどこに』から。

すべての業界の中で最も大きな影響を受けた業種は、旅行業ではないでしょうか。ある旅行会社の北京事務所長は、「日本であれだけ投石の様子が報道されてしまえば、日本の観光客は恐がって来てくれない。報道は視聴率を上げる必要があるから衝撃的な映像を流しているに過ぎない。少なくとも北京では、デモに参加した人やデモの実施された地域はわずかで、他は安全だった。それがなかなか伝わらない」と苦笑していました。
航空会社の方も「貨物は平常通りだが、旅客の減少が著しい。モノは壊れても代替品があるが、人は怪我をするから……」とため息をついていました。
4月末〜5月初旬のゴールデンウイークも、日本から中国への観光客が減ったり、一部企業が中国への出張を控えたりという動きがあり、日系の旅行会社に影響を与えました。彼らはこれを、日本の報道の影響によるものと分析しています。旅行業界以外でも、「報道によるイメージが影響して、日本人の訪中や日本企業の対中投資が手控えられたり、日本人が中国に対し特殊なイメージを抱いたりするのが心配」と話す人が多くいました。
以上、反日デモの影響については、中国人の消費者が「反日による不買」という直接的な行動に出る事例はほとんどなかったと言えます。むしろ、競合他社による反日の利用、販売代理店、スーパー、広告業界などの不安感、報道による日本人観光客の減少といった、間接的な動きによる影響の方が圧倒的に大きいとみることができます。

日本人の嫌中感情の高まりだけが残ったようだ。