from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

東アジア三国の近現代史と小泉さんの靖国参拝

中国特快焦点に、

社会の注目を集めていた日中韓共同編集の「東アジア三国の近現代史」が発行される運びとなった。日・中・韓の三カ国40人の学者たちにより、3年にわたって編纂されたこの本は、三国の正確な歴史を知る上で貴重な資料となることが期待されている。南京大虐殺などの微妙な問題について、学者たちの間では何の論議も生じなかったという。ただし日本人学者たちの間では多少意見が割れたようである。この本の編集に参加した南京大虐殺研究の権威である学者によれば被害者の数は20万である。しかしこの数字は日本の右翼団体により猛烈な攻撃を受けている。この本には南京裁判の時の34万という数字と、東京裁判の時の20万以上という2つの数字が載せられている。

とあった。日本と韓国ではすでに先月出版されている「東アジア三国の近現代史」」(日本語版タイトル:未来をひらく歴史)が中国でも出版されたようだ。JANJAN「日本での反応は?日中韓共同編集『未来をひらく歴史』完成」には「盧武鉉大統領も記者会見の場にビデオメッセージを寄せる」ほどとあって、韓国では注目を浴びているようだが、日本では反響がほとんどないようだ。中日両国による歴史教科書の共同研究チームを発足させることを提案している
割には、文部科学省や政府からはまったく反応がないのはどういうことだろう。
10日には日韓歴史共同研究委員会の報告書を公開されたが、東京新聞によると、「研究結果を歴史教科書の記述に反映させるかどうかをめぐっても、韓国側の強い要求に対し、日本側は教科書そのものを研究対象にすることに難色を示」しているようだ。教科書問題が発端だというのに、こんなふうだと、いつまで経っても溝は埋まりそうもない。

読売新聞の6月14日付けの社説に、

例えば、ヨーロッパでは、1992年に、欧州共通の歴史教科書が出版されたが、ナポレオンの評価をめぐって、各国の見解が一致しなかったために、両論併記の形がとられた。結局、欧州共通の歴史教科書は、各国でほとんど採用されなかった。

とある。欧州共通の歴史教科書は使われているものとばかり思っていたが。。

しかし、歴史って信用のおけないものだ。つい最近の起こったイラク戦争アフガニスタンの戦争、旧ユーゴスラビアの内戦、どれも実態が分からないまま。ベトナム戦争だってそうだ。いくら戦争報道が行われても真実は闇の中にあるまま。歴史は作られていくもの。真実が記録されたものではない。トンキン湾事件はアメリカがでっち上げたものだったとは、アメリカの歴史教科書には書いてないんだろうなあ。

共同通信の2001年の「公約撤回が構造改革に影 首相に厳しい与党の視線」という記事に、

「聖域なき構造改革」に国民が喝さいを送ったのは、首相の「有言実行」、「一度言い出したら聞かない」という政治スタイルだった。しかし、首相の「耳は二つある。人の意見もよく聞くことも大事だ」との「言い訳」は、決断した結果が評価されるよりも「首相として事態の重大性を考えずに公約する」「強硬に反対すれば方針変更してくれる」といった印象を強く残した。

とある。小泉さんはちゃんと聞く耳を持っている人だったようだ。忘れていたけど、

終戦記念日が近づくにつれて、内外で私の靖国参拝是非論が声高に交わされるようになりました。その中で国内からのみならず、国外からも、参拝自体の中止を求める声がありました。このような状況の下、終戦記念日における私の靖国参拝が、私の意図とは異なり、国内外の人々に対し、戦争を排し平和を重んずるというわが国の基本的考え方に疑念を抱かせかねないということであるならば、それは決して私の望むところではありません。

共同通信の「首相の談話全文」から)と言って、8月15日ではなく13日に参拝したんだった。