from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

ブッシュに捧げた戦略戦術

2005年森田実政治日誌」に、友人から電話で言われたこととして、

どうして小泉首相は再び靖国問題を自分の側から火をつけたか、ご存知か。どうして武部幹事長を中国へ送って中国側が激怒するような「(中国側の靖国批判は)日中平和友好条約の内政不干渉原則に反する」と言わせた(この発言によって中国側を挑発した)のか、ご存じか。それは、国民の関心を郵政民営化からそらすためです。小泉首相の最大関心事は郵政民営化問題だ。7月6日から8日まで行われるイギリスサミットでブッシュ大統領に会ったときに「郵政民営化の約束は果たしました」と言いたいのだ。このためには、強行突破するしかない。国会論議を抜きにして、自公両党で中央突破を図るには、国民の関心を他に向けなければならないと、小泉首相と側近は考えたようです。
小泉首相というのはそういう人です。たえず戦術を考えている。ぼくは彼とつき合ったことがあるからよく知っている。郵政民営化問題以上に大問題になるうるのは靖国をめぐる日中対立しかない。いま靖国問題で中国を挑発すれば、中国国内でデモが起こる。中国政府はピンチだ。大騒ぎになる。日本国民の眼を日中対立に向け、そのスキに、郵政民営化法案の強行採決を連発しようというのが、小泉首相武部幹事長の狙いなのではないかと思います。

とある。大いにあり得る話だ。そう言えば、先週の衆院予算委員会で野党の誰かが郵政民営化をブッシュに約束しましたかと聞いていた。この約束については、森田さん

小泉首相通常国会終了直後に行われるサミットの際の日米首脳会談において、ブッシュ大統領に「郵政民営化はやり遂げました」と報告したいのです。郵政民営化は日米首脳会談における小泉首相ブッシュ大統領に対する約束ですから。だから、郵政民営化法案を一日も早く国会に提出し、会期内に成立させたいのです。小泉首相は、昨年9月21日、ニューヨークで(国連総会の時)ブッシュ大統領郵政民営化の実現を約束しました。この夏のサミットの際に「やり遂げました」と言いたいから急いでいるのです。

と。しかし、なぜそこまでして、郵政民営化に拘るのか。JANJANの「<永田町ローバー>首相が郵政民営化にこだわる理由」には、「橋本派潰しの仕上げ」ではないかと書いてある。そうかも知れないが、それだけでは動機が弱い気がする。衆院予算委員会で、郵政民営化したことを将来先見の明があったねと言われたいというようなことを小泉首相は言っていた。案外、郵政民営化で名を残したいということかも知れない。他には何もないからね。いや、北朝鮮拉致被害者の一部の方を取り戻した功績があった。