from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

小泉首相のかつての盟友だった加藤紘一さんは、

私は、日中間はこの関係が良くならないと、アジアの発展とか世界の政治の安定とかにいろいろな問題が起きるというような、先々に向かっての大きなビジョンを語り合うのならいいのですけれども、昔のことをお互いに言い出しながら数字を並べ合う、今不幸な事態になってきたと思います。
このためには、やはり日本国内で戦争の総括というのが十分にできない状況の中で、極東裁判の結果をサンフランシスコ条約11条で日本が受け入れたという歴史的な事実をしっかり踏まえて、また日中間の過去の問題はサンフランシスコ平和条約ですべて言い尽くし、主張し、そして受け入れたんだという事実をしっかり踏まえてわが国は対応すべきだと思います。
靖国神社というのは、そのサンフランシスコ条約において、日本が認めた戦争責任というものを日本が今後ともしっかり守っていくか、そういう国際的な信用の問題だと、私は思います。改めて申しますが、靖国神社に総理大臣が今後参拝されることは、あくまでも慎重であって欲しいし、この問題の解決はA級戦犯分祀か慰霊のための別の追悼施設をつくる、この2つの道しか私には解決の道がないように思われます。

と。政治家とは思えないまともな意見。もう一人の盟友、山崎拓さんは、『近聞遠見:靖国問題、山崎の「反省」=岩見隆夫』によると、

2001年夏、小泉初参拝の場面だ。YKKトリオの山崎と加藤紘一元幹事長が説得し、公約の8月15日(終戦記念日)を2日繰り上げ、13日参拝に変えた。中国側が
「どうしても参るなら15日をはずせ」
と強硬だったからだ。要求に折れた形だが、判断は正しかったのか。山崎が言う。
「だから、いま僕は反省している。あの時必死になって、日にちをずらすように強く勧めたことについてね。その後の展開を見て、ちょっと失敗したかなあと思っている」
では、15日に参拝して1回でやめるべきだった、ということか。
「(そうだが)いま、15日に行ったほうがよかったと言うと、またその発言が物議をかもすだろう」

そして、朝日新聞によると、TBSの報道番組で

小泉首相靖国神社参拝に中国が反発していることへの対応について、「第三の道ということになるのかなと思う」と述べ、参拝の中止でも、A級戦犯分祀(ぶんし)でもない別の方策で解決を探る考えを示した。

とある。この人の賞味期限は切れたみたい。