from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

デジタルな世界

武田徹著「デジタル社会論」を読み終えた。正直言って、「流行人類学クロニクル」のようには面白くなかった。ほとんどインターネットの世界のことが書かれている本だけど、10年間はインターネットの世界を眺めてきたし、インターネットを利用してしてきた身にはそうだったのかと驚くべき事実が書かれている訳ではないし、今の時点で読むと分析もイマイチと思うところがあるからだ。
青空文庫」の誕生の話は知らなかった。不運に見舞われていた駆け出しのライターだった富田という人が「青空のように誰もに開かれていて、好きな時に読める。そんな本をインターネットの仕組みを使って作り出せないかと考え」、「青空文庫」を立ち上げたようだ。
「パソコン教育狂騒曲」は、「流行人類学クロニクル」と同じノリで書かれていて割と面白かった。日本には「何の役に立つのかギモンを感じる異能ぶりを示す少年ならいるが、必死に研究中の大人をあっさりと追い抜いて、実用性溢れる時術革新を導く、そんな早熟ぶりの話はついぞ聞いたことがない」ということで、パソコン教育に熱を入れる人達の話。『「知ること」、それによって自分が変わっていくことそれ自体が楽しめる―、つまり「内生的な動機」(=endogenious motivation)』で学ばないと勉強は続かない」が、子供達にパソコンは内生的な動機を与えにくいようだ。パソコン教育の効果が出るのはもうすぐかな。今の時点では日本にはまだ天才少年は現れていないようだから、まだ先のことなんだろう。
ドクター・キリコ」「NTTディレクトリ」「Alta Vista」「電脳村-山田村」なんてもう忘れていた。山田村のホームページを探してみたら、山田村がなくなっていた。富山市と合併したようだ。旧山田村のホームページはまだあるが、どうってことないよくある町のホームページのようにみえる。

デジタル社会論

デジタル社会論