from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

プチナショとスマートモブ

武田徹さんの「オンライン日記」を見に行ったら、「プチナショ」と「スマートモブ」という言葉があった。両方と共、知らない言葉だった。ここ何年か本を読んでいなかったから、こういう情報には疎くなっている。
「プチナショ」は、香山リカさんが3年近く前に出した「プチナショナリズム症候群」で使われた言葉のようだ。この本では、無邪気に「愛国ごっこ」をやっている若者達がしだいに右傾化し、煽動者が現れたときに、本物のナショナリストになる危険性があると警告しているようだ。どうかな。
ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義 (中公新書ラクレ)
「スマートモブ」は、「スマートモブ化する韓国のe-democracy」に、

コンピュータや携帯電話を駆使して協力関係をつくり、バーチャルな世界だけではなく現実に大きな力を発揮する人たちが出現してきている。ハワード・ラインゴールドはその著書『スマートモブズ』(2003年、NTT出版)で、「モバイルでパーベイシブな環境、ウェアラブルコンピューティング技術、集合的コンピューティング技術に支えられ、時には評判システムを頼りに、直接知らない人々とも互いに協力して行動する人々」の登場を描き、彼らを「スマートモブズ」と呼んだ。
2002年に当選した韓国の盧武鉉大統領は、地縁・血縁ではなく、インターネットや携帯電話などの情報技術を駆使する市民の盛り上がりに支えられていたことで有名である。盧大統領の支持者たちは、世界で最初に大統領を誕生させたスマートモブズであるといえよう。
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ただし人々がスマートモブ化することが、政治をより民主的にするとか、より優れた政策を生み出すといった効果に結びつくとは限らない点には注意が必要だ。ラインゴールドも言及しているが、スマートモブ化とは人々の協力のあり方の変化であり、結果の善し悪しとは関係ない。同じ力をポピュリズムに使い、独裁者を産みだすこともできるのである。

とある。武田さんによれば、今回の反日デモもこの「スマートモブズ」じゃないのと、香山リカさんが雑誌「創」で言っているということなのか。smartじゃなくなることもある。インターネットはいい結びつきも作るけど、邪な結びつきも作る。
スマートモブズ―“群がる”モバイル族の挑戦
武田さんの日記に、「既存のジャーナリズムとかドキュメンタリーの文脈では反戦のような公共的なテーマに対する異議申し立ての力をもはや持たないのではないか」とあった。いくら訴えても、聞く耳を持たない人達には届かないということか。